「思考は現実化する」。古典ともいえるビジネス書としては凡百のタイトルに埋もれることもなく、個性が際立っているともいえる。
もちろん間違いではない。しかし城山三郎氏が別の訳を選んだように、誤解を生みかねない。思考は現実化するとはどういうことだろうか。
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「思考は現実化する」を翻訳した田中孝顕氏は確かにその不思議さに触れているにちがいない。(私は個人的に想像するだけだが)
この哲学によって成功者が輩出される様子は、何か人知を超えた力が働いているのではないかと思っても不思議ではない。
そういう意味でもこのタイトルは絶妙なのだが、このタイトルを見て、「考えるだけで金が儲かる」と書いてあると想像されかねない。
中身はそういうものとは全く異なる。
「ご祈祷されたこの金色の龍の刺繍された財布ならお金がたまる!」…そんなことあるわけがない。
例えば、こういうことかと思う。
AとBという人物がいる。A はノドが乾いている。Aは水が欲しいと強く望んでいる。Bはノドは乾いていない。
AとBは冷蔵庫にビン入りのコーラを見つけた。しかし栓抜きが見当たらない。
Bは何もしない。しかしAは栓抜きに代わるものを探して地下室に降り、ペンチを見つけ、苦労しながらも栓を開けコーラを飲むことができた。
望むとは、こういうことではないのか。意志の力とはこういうことなのだ。強く望む力があれば、努力し、あきらめず、アイデアが湧き、結果に結びつくのだ。
何のことはない、それだけのことか、と言われればそれまでだ。
簡単だが、誰にでもできない。そして誰もが実践できる哲学がナポレオンヒルのプログラムに秘められている。